抄録
導電性基板上に作製したメソポーラスシリカ薄膜を鋳型とし、電解析出法によりメソ孔内に金を析出させることで鋳型の構造を反映した金ナノ構造体を作製した。2次元ヘキサゴナル構造を有する薄膜を鋳型として利用した場合、析出後の薄膜のHR-SEM観察から、薄膜と基板の界面付近において基板に対して垂直配向したメソ孔内への優先的な金の導入を観察した。さらに鋳型のメソ構造や金属種の違いによる析出挙動を調査した結果、基板に対して垂直方向のメソ孔のコネクティビティを有する鋳型薄膜が金ナノ構造体の形成に適することがわかった。