着色技術であるステイン法により、ガラス中に金属イオンを導入することで屈折率のみを増加させ、光導波路の作製が報告されている。この方法による光学素子の作製のために、ガラス中へのイオンの導入挙動の詳細な知見が必要である。そこで本研究では、光学素子の基板として良好な特性を有することが知られているアルミノホウケイ酸塩ガラスについて、ステイン法による銀の導入挙動を調査した。特に非架橋酸素の割合を変化させた3種類のガラスについて、銀を用いたステイン処理を行った。300℃、12時間ステイン処理したガラスについての銀の導入深さはおよそ80µmであった。また、300℃、3~6時間ステイン処理することで、0.02の屈折率の増加が見られた。