抄録
本研究では、在宅医療に携わる薬剤師のストレスの現状を明らかにするため、東海3県(愛知、岐阜、三重)の在宅受入薬局を対象に、「在宅業務に関する調査票」、「在宅医療における薬剤師のストレス調査票(PSS)」を郵送し、399名の有効回答を得た。PSSは、51項目、5因子「1.患者ケアの難しさや無力感」「2.上司との関係および職場環境」「3.業務量や業務内容に関する負担」「4.患者やその家族とのコミュニケーション」「5.他職種とのコミュニケーション」からなり、それぞれについて平均値、標準偏差を算出し、属性や背景ごとに比較した。その結果、在宅医療に携わる薬剤師は、「業務量や業務内容に関する負担」にストレスを感じていた。属性ごとの比較では、女性、在宅勤務年数が短い、管理職や常勤、週の賃金労働時間が短い薬剤師が、「上司との関係および職場環境」にストレスを感じている結果となった。また、項目別検討では、患者との関わりや終末期医療に関する項目の平均値が高い傾向があり、ストレッサーとなっていることが危惧された。職場環境や研修内容の整備等を考慮することで、薬剤師のストレス軽減、質の高い医療の提供に繋がる可能性が示唆された。