日本PDA学術誌 GMPとバリデーション
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一般論文
合成原薬の医薬品ライフサイクルマネジメントの実際 ―アルツハイマー型認知症治療薬 アリセプト原薬(ドネペジル塩酸塩)の事例―
今井 昭生
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2019 年 21 巻 1 号 p. 1-21

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抄録

 ドネペジル塩酸塩は,1986年12月にmedicinal chemistによって初めて合成された後,process chemistにより出発物質の選定(合成ルート確定),最適結晶形の提案,反応条件,反応後処理法,精製法,乾燥法,粉砕法等のプロセス研究が精力的に行われ,工業的製造方法が確立するに至った。

 本論では,ドネペジル塩酸塩の製法開発の経緯と製品ライフサイクルを通した原薬開発の実際について述べるとともに,ICHQ10に定義される継続的改善が製品ライフサイクルを通して実現できていたか考察することとした。

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© 2019 日本PDA製薬学会
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