Progress of Digestive Endoscopy
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臨床研究
慢性腎不全透析患者の胃底腺粘膜再生における臨床病理学的検討
狩野 有作大原 正志岡安 勲
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2001 年 58 巻 2 号 p. 28-32

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抄録
 慢性腎不全透析(CRF-HD)患者の胃粘膜の再生について,胃底腺粘膜の免疫組織学的検討,ならびに粘膜再生に関連する諸因子の検討を行った。CRF-HD患者を4年以上の血液透析(HD)群,4年未満のHD群,ならびに非HD群の3群に分類した。内視鏡的に採取した胃底腺粘膜の組織で免疫組織化学的にki-67の発現を検討した結果,HD群でlabeling index(LI)が80%以上の発現を呈した。しかし,粘膜再生因子として知られているgastrin,cholecystokinin(CCK)およびepidermal growth factor(EGF)は,HD群と非HD群では有意差を示さなかった。一方,H.pyloriHP)感染の有無は,HD群で陰性例が多く認められた。以上より,CRF-HD患者ではHDにより胃底腺粘膜の再生が生じることが考えられた。この要因として,HDにより胃粘膜萎縮に関与するHPなどの諸因子が排除される可能性が示峻された。
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© 2001 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
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