Progress of Digestive Endoscopy
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臨床研究
Helicobacter pylori除菌療法により縮小,消失した胃腺窩上皮型過形成性ポリープの4例―除菌後消失したGroup Ⅳ病変の1例を含む―
鴨志田 敏郎堀田 総一平井 信二高村 和人幾世橋 経人平山 剛岡 裕爾下釜 達朗
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2001 年 58 巻 2 号 p. 34-38

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抄録
 胃過形成性ポリープは胃隆起性病変の中で最も多く認められ,慢性萎縮性胃炎を背景に発生する。またHelicobacter pyloriH.pylori)陽性率も高いことからH.pylori感染による慢性炎症が胃粘膜上皮の増殖を促進しポリープが発生するとされH.pylori除菌療法を試みた報告も散見される。われわれは,多発性腺窩上皮型胃過形成性ポリープ4例にH.pylori除菌を施行した。その中の1例は1つのポリープからの生検組織診断がGroup Ⅳであった。H.pylori除菌後は全例でポリープの縮小や消失が認められGroup Ⅳ病変も同部位のendoscopic mucosal resection(EMR)標本上消失していた。組織学的には除菌前に認められた間質の浮腫,炎症細胞浸潤,MIB-1 Labelling Index(LI)は除菌後にいずれも減少しポリープ消失の機序の一因であると考えられた。Group Ⅳ病変はp53免疫染色陽性で癌を合併した過形成性ポリープである可能性が高い。除菌後のEMR組織にはGroup Ⅳ病変が認められなかったことよりH.pylori除菌により過形成性ポリープに発生した癌が消失した可能性が示唆された。過形成性ポリープに対するH.pylori除菌治療は報告もまだ少なく,除菌適応症例の選択,観察期間,治癒判定の必要性の有無や時期を含めまだ検討の余地がある。しかし,消化性潰瘍に対するH.pylori除菌治療の経験より副作用も少なく安全な治療であり内視鏡的切除や経過観察の前に試みるべき治療と考えられる。
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© 2001 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
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