抄録
症例1は66歳男性。胃下部の2型病変(tub2,sm)に対する幽門側胃切除後5年9カ月の残胃後壁Ⅱa病変。症例2は33歳男性。胃中部のⅡa+Ⅱc病変(tub1,mp)に対する幽門側胃切除後8カ月の残胃吻合部近傍のⅡa病変。症例3は51歳男性。胃中部のⅡc病変(tub1,m)に対する腹腔鏡下胃部分切除後2年1カ月の残胃前壁のⅡc病変。症例1は年1回,症例3は年2回の術後サーベイランスで発見し,症例2は患者の希望による内視鏡で発見した。3例とも内視鏡的粘膜切除術(EMR)で治療し,病理診断は症例1,2がtub1,m,ly0,v0,症例3がtub2,m,ly0,v0であった。各症例とも18,14および10カ月経過した現在,厳重に経過観察中であるが,遺残・再発を認めていない。
残胃の癌をEMRで治療するためには,残胃の癌発生の危険因子を考慮した効率的なサーベイランスによる早期発見が重要であると考えられた。