抄録
出血性胃潰瘍に対し異なるサイズの2種クリップ併用止血術の有用性を検討した。 2004年から2011年までの8年間,当院でクリップのみで内視鏡的止血術を施行したForrest Ⅰ群の出血性胃潰瘍86例を対象にスタンダード (以下,標準とする)クリップ治療のA群29例とショート&ロングクリップ併用治療のB群57例でretrospectiveに比較検討を行った。結果は永久止血率と再出血率に有意差を認めなかったが,再出血あるいは止血後に再び露出する血管に対して行った追加止血術の処置数の比率はA群20.7%(6/29),B群5.3%(3/57)とB群がA群に比べ有意に減少していた(p<0.05)。
2種クリップ併用止血法は活動出血性胃潰瘍に対する止血の工夫の1つとして応用できる可能性がある。