Progress of Digestive Endoscopy
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臨床研究
当院における胆膵超音波内視鏡検査(EUS)導入後の膵IPMNの診断について
寺内 寿彰篠﨑 浩治二宮 大和木村 有希清水 理葉藤田 優裕高田 智司西澤 伸恭星野 好則伊藤 誉木全 大古川 潤二小林 健二尾形 佳郎
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キーワード: EUS, IPMN, 壁在結節
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2013 年 82 巻 1 号 p. 82-86

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抄録
 当院では2011年4月よりラジアル型超音波内視鏡検査を導入し,2012年7月までの1年3カ月に膵管内乳頭粘液性腫瘍(膵IPMN)22例に対しEUS検査を行った。対象は男女比13:9で41歳から80歳の22症例であった。主膵管型,分枝膵管型,混合型の比率は2:16:4で,壁在結節は22例中9例に認めた。EUS検査を行った22例中10例は手術適応と判断し,うち6名は切除術を施行した〔膵管内乳頭粘液性腺癌(膵IPMC)5例,膵管内乳頭粘液性腺腫(膵IPMA)1例〕。EUSにて壁在結節を確認できた9症例において,CTやMRI検査にて壁在結節が確認できなかった症例は7例あった。過去の文献においても壁在結節の描出率は78%と報告されており(体外式US 35%,MRI 19%,CT 24%)1),膵IPMNの悪性度診断における高危険因子である壁在結節の診断においてEUSは非常に有意な検査と考えられる。
 2012年度版IPMN国際診療ガイドライン2)においてworrisome featureを呈する症例(囊胞径30mm以上,主膵管径5〜9mmなど)にEUS検査が推奨され,経過観察方法についても20mm以上の囊胞径の症例についてEUSが推奨されている。自験例においてはworrisome featureを呈さない囊胞径15mmの症例でもEUSにて壁在結節を認め,病理組織学的に悪性所見を認めた症例もあり,膵IPMNにおいて初回診断時に可及的全例にEUS検査を行うべきと考える。約1年3カ月の期間にてEUSを行った膵IPMN症例22例について検査所見,経過,病理組織検査結果などについて報告する。
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© 2013 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
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