Progress of Digestive Endoscopy
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臨床研究
当院における急性虫垂炎に対する腹腔鏡下手術導入期の評価
松下 典正須藤 泰裕芹澤 朗子新井 俊文窪田 猛井上 達夫
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キーワード: 腹腔鏡, 虫垂炎, 合併症
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2013 年 83 巻 1 号 p. 65-68

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抄録
当院では2011年1月より急性虫垂炎に対して腹腔鏡手術(laparoscopic appendectomy : LA)を導入している。導入期における従来の小開腹手術(open appendectomy : OA)とLAに関して,術後経過や合併症などについて評価を行った。2009年4月〜2012年12月までの約3年9カ月をOAからLAへの移行期間として観察し,この間の小開腹ならびに腹腔鏡下での虫垂炎手術症例を集計した。発症急性期に手術を行ったOA群とLA群の患者に採血上の炎症反応の差は認めなかった。手術時間はOA群が49.0±22.1分,LA群が71.0±26.6分とLA群が有意に長かった。手術後合併症の主なものは,創部感染症であり,CDC(Centers for Disease Control and Prevention)ガイドライン1)が示す比較的軽度の表層手術部位感染(SSI)を含めれば,OA群では45.4%に合併症の発症を認めたが,LA群では18.5%とLA群で合併症の低下を認めた。LAは術後合併症低下など利点も多く,有用な治療法と考えられ,当院での成績を報告する。
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© 2013 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
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