消化器内視鏡の進歩:Progress of Digestive Endoscopy
Online ISSN : 2189-0021
Print ISSN : 0389-9403
内視鏡の器械と技術
新型生検鉗子FB-40Kの使用経験
吉田 肇緑川 昌子葛 爾傑半田 豊大野 博之斎藤 徳彦松井 秀雄高瀬 雅久瀧澤 千秋三坂 亮一川口 実斎藤 利彦
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キーワード: 生検鉗子, FB-40K
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1993 年 42 巻 p. 43-47

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抄録

 オリンパス社製上部消化管用試作生検鉗子FB-40K(以下FB-40K)は,カップ部にV字型の切れ込みを入れ,さらにスイング機構をもたせ,食道および胃の接線方向となる病変の生検を,容易かつ的確に行うために改良された鉗子である。今回われわれは,本鉗子を使用する機会を得たので,従来の鉗子(FB-21K,FB-25K)と比較検討した。その結果,目的部位の生検が的確に行える点,操作性に優れている点で,従来の生検鉗子より勝っていたが,少数例で鉗子孔から鉗子が出にくく,また生検時の出血量がやや多いように感じられた。次に食道30症例,胃体部後壁病変27症例の病理組織標本切片について,表面積,深さを比較検討した。その結果FB-40Kは食道平坦病変および胃体部後壁病変の生検において,大きさ,深さの点で優れていた。

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© 1993 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
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