消化器内視鏡の進歩:Progress of Digestive Endoscopy
Online ISSN : 2189-0021
Print ISSN : 0389-9403
臨床研究
内視鏡的胃粘膜切除術におけるプローブ型超音波内視鏡の有用性
藤崎 順子大政 良二増田 勝紀鈴木 博昭
著者情報
ジャーナル フリー

1994 年 45 巻 p. 69-73

詳細
抄録
 早期胃癌61例を対象に内視鏡的胃粘膜切除術(EMR)の適応決定のため,ソノプローブSP101ならびにSP501を用い,深達度診断を行った。m癌では正診率95%,sm癌では67%であった。sm癌では粘膜下層のリンパ濾胞や粘膜筋板の肥厚,結核結節などをsm浸潤とover diagnosisする傾向にあった。しかし,内視鏡的には判断できなかった病巣内潰瘍瘢痕の存在を超音波では捉らえられた。EMRの適応をより正確に判断するためには,内視鏡検査所見に加えて,直視下での超音波所見を加味し判断することは有意義であると考えられた。
Fullsize Image
著者関連情報
© 1994 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
前の記事 次の記事
feedback
Top