消化器内視鏡の進歩:Progress of Digestive Endoscopy
Online ISSN : 2189-0021
Print ISSN : 0389-9403
臨床研究
留置スネアによるポリペクトミーの経験
熊谷 義也近藤 健司碓井 芳樹小林 文徳渡辺 七六
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1995 年 46 巻 p. 62-64

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抄録

 クマガイサテライトクリニックにおいては,開設以来15カ月間の総検査件数は上部消化管3,010例で,ポリペクトミー・粘膜切除が156例,全大腸内視鏡検査599例のうちポリペクトミーは270例であった。従来の概念でいえば,入院のうえ切除すべき適応と考えられている大きいポリープを,後出血を予防することにより,外来でも処理できるように種々の方法を考案してきた。その1つとして,1993年9月より蜂巣の開発した留置スネアを用いて食道の平滑筋腫1個,胃の巨大ポリープ2個,盲腸の平滑筋腫1個,結腸のポリープ13個を切除した。それぞれの症例における技術的問題について検討した。また粘膜切除後の人工潰瘍に対して,潰瘍辺縁に数個のクリップを掛けて止血し,更にそのクリップの基部にスネアを掛けて,クリップを1本にまとめ,人工潰瘍の縫合を試みたので報告する。

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© 1995 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
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