抄録
症例は70歳,男性。1997年9月,健診の上部消化管X線検査後に施行された内視鏡検査で,胃全体に腫大したfoldと十二指腸球部の結節状隆起がみられ,生検でB細胞性悪性リンパ腫と診断された。大腸内視鏡検査では全大腸に粘膜下腫瘍様小隆起が多発し,盲腸に径50mm大の腫瘤が認められた。生検組織は胃と同様B細胞性悪性リンパ腫の所見であった。骨髄穿刺,胸腹部CT,Gaシンチでは他臓器に悪性リンパ腫の所見はなく,消化管原発のmultiple lymphomatous polyposis(MLP)と診断した。CHOP療法を6クール施行後,胃,十二指腸,大腸とも病変は消失した。