日本歯周病学会会誌
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原著
歯周基本治療における咬合状態の変化に関する研究
牧野 正敬村岡 宏祐横田 誠
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2007 年 49 巻 1 号 p. 37-46

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抄録
本研究の目的は,歯周基本治療が咬合力などの機能改善をもたらすかについて検討することである。今回,九州歯科大学歯周病科を受診し広汎型慢性歯周炎と診断された患者,20名(男性11名,女性9名)を被験者とした。縁上スケーリングおよび0.2%乳酸エタクリジン(アクリノール®)を用いたシリンジでのポケット内洗浄,その後のルートプレーニングの治療前後で,臨床パラメータの変化と,デンタルプレスケール®を用いて測定した咬合力,咬合接触面積の変化を検討した。また,前歯,臼歯の部位別にも比較検討を加えた。結果1.両治療ともに,臨床パラメータの有意な改善を認めた。2.両治療ともに,咬合力の有意な増大,および咬合接触面積の有意な減少を認めた。3.1)ポケット内洗浄後の動揺度の改善は,臼歯が前歯に比べ,有意に大きかった。2)両治療後の咬合力の増大は,臼歯が前歯に比べ,有意に大きかった。3)ポケット内洗浄後の咬合接触面積の減少は,前歯が臼歯に比べ,有意に大きかった。4)ルートプレーニング後の咬合接触面積の減少は,臼歯が前歯に比べ,有意に大きかった。これらのことにより,歯周基本治療による歯周組織の改善に伴い,咬合機能が改善されることが示唆された。また,前歯と臼歯ではその治療効果に差が出ることが示唆された。
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© 2007 特定非営利活動法人 日本歯周病学会
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