2026 年 68 巻 3 号 p. 155-161
歯科衛生学生の歯間清掃用具の確実な導入と定着を目的とした歯間ブラシサイズ確認器具の有効性を検討するために,歯科保健指導前後に質問票調査を実施した。
対象は臨床実習期間中の歯科衛生女子学生とし,実習期間内に歯周組織状態,口腔清掃習慣および技術の確認と歯間ブラシによる口腔清掃指導を行い,歯間ブラシサイズ確認器具を用いなかった群を非併用群とし,歯間ブラシサイズ確認器具によるサイズ測定に基づく指導を行った群を併用群とした。それぞれの群について,歯周病の自覚,口腔清掃習慣およびその意識,歯間清掃用具の使用頻度,ならびに使用に関する重要度および自信度を評価した。集計結果は,重要度および自信度について各群の実習前後で比較し,歯周病の自覚および口腔清掃習慣の意識については両群間で比較検討した。
その結果,臨床実習前後の歯間清掃用具の使用に関する重要度と自信度は,実習前と比較して実習後に有意に増加した。また,歯間清掃用具の使用頻度は,併用群において非併用群と比較して有意に増加した。すなわち,実習により歯間清掃用具の使用に対する意識の変化に繋がるだけでなく,歯間ブラシサイズ確認器具の併用は,歯周状態の自己評価のスキルの向上と歯間清掃用具を使用する行動変容をより促すことが示唆された。