日本歯周病学会会誌
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カラムスイッチング法を応用した高速液体クロマトグラフィーによる歯周病患者唾液中のプロスタグランディン
岡部 京平
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1986 年 28 巻 1 号 p. 17-28

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抄録

歯周病と唾液中のプロスタグランディン (PG) との関係を明らかにする日的をもって, まず植田らの前処理法を改良し, カラムスイッチング法を応用した高速液体クロマトグラフィー法を開発して測定した。その結果, 唾液中のPGE2, PGF およびPGE1量は歯周健康者では0.7±0.5ng/ml, 1.6±0.9ng/ml , 0.8±0.5ng/ml, 歯周病患者では1.8±0.8ng/ml, 3.0±2.3ng/ml, 1.7±0.5ng/mlであった。両者間にはPGE2およびPGE1において有意差が認められ, PGF においては認められなかった。PGE2は主な臨床所見全てとの間に危険率1%以下で, またPGE1は歯垢指数以外の主な臨床所見全てとの間に危険率1%または5%以下で有意な相関性を示したが, PGF は全く相関性を示さなかった。

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