日本歯周病学会会誌
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HEBP溶液およびヘキサメタリン酸溶液含嗽による初期歯石形成の抑制
福田 光男野口 俊英石川 烈大谷 啓一三宅 幹雄紀藤 信哉瀬戸 尚子篠田 寿
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1986 年 28 巻 2 号 p. 744-751

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抄録
生体内で石灰化抑制作用を示すことで知られている1-Hydroxyethane-1, 1-Bisphosphonate (HEBP) とヘキサメタリン酸 (HMP) の含嗽により, プラーク中へのミネラルの沈着が抑制されるか否かを調べた。被験者には, 全身的に健常と考えられた成人45名を選んだ。この45名をラテン方格法に基き, 3群に分け, 1%HEBP, 1.2%ヘキサメタリン酸, 及び, 対照溶液を, 1日3回, 2週間含嗽させた。被験者の下顎臼歯頬側面に可撤式のメタルフレーム装置を装着させ, その上に貼付したポリエステルフィルム上に形成されたプラーク中のCa, P, アミノ態窒素量を測定した。その結果, 総Ca量は, HEBP含嗽群, HMP含嗽群ともに, 対照群に較べて低値を示し, また, P量に関しても, 同様な傾向を示した。一方, N量に関しては, 三者間に, 有意の差はなかった。また, Ca/N比は, HEBP, HMP各群ともに, 低下する傾向を示した。以上により, HEBP, HMPは, プラーク中へのミネラル沈着を抑制し, プラークの石灰化が進行する過程を抑制し得る可能性が示された。
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