日本歯周病学会会誌
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フッ化物塗布による露出歯根象牙質面に対するプラーク抑制効果について
伊藤 公一荒井 法行菅野 直之戸村 真一金子 和夫村井 正大
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1990 年 32 巻 2 号 p. 642-651

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抄録
健全な歯根を用いルートプ. レーニングを施した象牙質片を作製し, その象牙質片に2%NaF, 2および8% SnF2を塗布したものを口腔内に7および28日間装着させ, これらの薬剤塗布が象牙質面のプラーク形成にどのような影響を与えるか, 併せてブラッシングの影響をも組織学的に観察し, 以下の結論を得た。
1. 非ブラッシング試片の7日目において2および8% SnF2群はコントロール群に比べプラーク形成量は小さかった。
2. ブラッシング試片では7および28日目いずれにおいても各処理群はコントロール群と比較しプラーク形成量に差は認められなかった。
3. 非ブラッシングおよびブラッシング試片を比較するとブラッシング試片が, いずれの条件においてもプラーク形成量は小さかった。
4. 露出歯根象牙質面のプラーク抑制にSnF2の局所塗布が有効であることが示唆された。
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