抄録
ヒトの健常および炎症歯肉組織中のコンドロイチン硫酸異性体 (コンドロイチン4硫酸, コンドロイチン6硫酸, デルマタン硫酸) プロテオグリカン (PG) の局在性を比較検討するために, 2種類のモノクローナル抗体2-B-6, 3-B-3) を用い免疫組織化学的に検索した。その結果健常歯肉結合組織中に広く見られたコンドロイチン4硫酸, デルマタン硫酸PGが炎症による組織破壊に伴い染色性が減弱した。またコンドロイチン6硫酸PGは健常歯肉組織中の血管周囲ならびに上皮と上皮下結合組織の境界部に限局して認められたが, 炎症組織ではその染色性が減弱した。以上の結果から, コンドロイチン硫酸異性体PGが歯肉炎症と密接に関係していることが示唆された。