1992 年 34 巻 4 号 p. 741-758
歯周治療における薬剤徐放化担体を用いた抗生物質と抗炎症剤の併用局所投与法の有効性を明らかにすることを目的として臨床的, 細菌学的および生化学的検査を行いその治療効果にについて検討した。その結果, ミノサイクリン含有コラーゲンペレットの投与により歯周ポケット内細菌の量的および質的変化が生じ, 臨床症状の改善が認められた。その効果は, ルートプレーニング処置と同程度で, 塩化リゾチーム含有コラーゲンペレットの併用投与により増強された。ざらにミノサイクリンとリゾチームペレットの併用効果は, 細菌学的おょび生化学的パラメーターを用いた総合評価によっても確認された。