日本歯周病学会会誌
Online ISSN : 1880-408X
Print ISSN : 0385-0110
ISSN-L : 0385-0110
動揺歯の荷重量に関する研究
土田 有宏長島 節志
著者情報
ジャーナル フリー

1992 年 34 巻 4 号 p. 810-819

詳細
抄録

歯周疾患に起因した動揺歯がどの位の荷重で動揺を終了するのかを知ることを目的として, いくつかの測定装置を試作し, その結果をもとに独自で荷重量測定装置を考案した。これを用い歯周疾患 (慢性辺縁性歯周炎) 罹患患者を対象に動揺歯の荷重量を測定して動揺度との関係, 歯槽骨吸収度との関係について検索した。
その結果, 日常臨床で用いられている動揺度の分類との関係において, 動揺度1度では約43.2gの荷重で動揺を示し, 動揺度2度では約32.6gの荷重で動揺を示し, また動揺度3度では約21.1gの荷重で動揺を示した。また, 歯槽骨吸収度との関係では, 骨吸収度2度では約38.0gの荷重で動揺を示し, 骨吸収度3度では約29.6gの荷重で動揺を示し, また骨吸収度4度では23.7gの荷重で動揺を示した。

著者関連情報
© 特定非営利活動法人日本歯周病学会
前の記事 次の記事
feedback
Top