日本歯周病学会会誌
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喫煙が重度歯周炎患者歯周組織に及ぼす影響についての免疫組織化学的研究
葛城 啓彰大森 みさき富井 伸之岡村 勝文長谷川 明斎藤 和子
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1997 年 39 巻 1 号 p. 113-120

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抄録

喫煙が歯周疾患において歯周組織局所に与える影響を検討するため, 喫煙車度歯周炎患者 (男性, 22名, 平均年齢50.8±8.6歳) および非喫煙重度歯周炎患者 (男性, 11名, 平均年齢52.6±11.9歳) より, 歯周外科手術時に歯肉組織片を採取し, 凍結連続切片およびパラフィン連続切片を作成しモノクローナル抗体を用いABC法により免疫組織化学的に検討した。
歯肉結合組織における血管内皮細胞の3種類の接着分子, ICAM-1, CD62e, CD62Pの発現について検討した結果, 喫煙・非喫煙歯周炎患者間では, 差異が認められなかったが, いずれの患者群でもCD62pを強く発現しており, 歯周組織局所での活動性炎症の存在が示唆された。また, 喫煙重度歯周炎患者では, 歯肉上皮内への炎症性細胞浸潤が強く認められ, さらに, Fcεレセプター陽性組織肥満細胞が歯肉上皮および結合組織内で有意な増加が認められた。
以上の結果より喫煙重度歯周炎患者では, 喫煙の影響により歯周組織局所の炎症性反応が修飾されている可能性が示唆された。

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