日本歯周病学会会誌
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Prevotella intermediaの超音波抽出物が多形核白血球の貪食機能に及ぼす影響
小川 智久小延 裕之鴨井 久一
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1997 年 39 巻 4 号 p. 421-431

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抄録
本研究では, 歯周病原性微生物であるPrevotella intermedia (P. intermedia) の超音波抽出物が, 宿主防御細胞の主体をなす多形核白血球 (PMN) の重要な機能の一つである異物に対する貪食能力に与える影響の定量と, それに関連していると考えられているの細胞膜表面に存在するFcγレセプター, C3biレセプターの発現状況について健常者のPMNを用いフローサイトメーターにて検索し以下の結果を得た。
1. PMNの貪食能は, P. intermedia超音波抽出物によって濃度依存性を持って低下する。
2. PMNの細胞膜表面上のFcγレセプターの発現量は, P. intermedia超音波抽出物の処理により低下し, 貪食能との関係は有意な相関が認められた。
3. PMNの細胞膜表面上のC3biレセプターの発現量は, P. intermedia超音波抽出物の処理により増加し, 貪食能との関係は負の相関が認められた。
4. P. intermedia超音波抽出物を100℃, 30分間の加熱処理またはProteinase Kで処理することにより, 貪食能およびレセプターの発現量に対する作用は消失する。
以上のことより, P. intermediaの超音波抽出物はPMNの機能を変化させ, また細胞膜表面上のレセプターの発現に影響を与えることが示唆された。
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