2002 年 44 巻 1 号 p. 32-36
本症例では, 口呼吸が疑われる重度な歯肉炎症, 垂直性骨欠損, 上顎前歯部の突出や歯間離開など, 著しく歯周組織が破壊された重度成人性歯周炎に罹患した患者に対し, 十分なモチベーション, プラークコントロール, 咬合調整, スケーリング・ルートプレーニングなどの基本治療を行った後, Widman改良型フラップ手術昂行い, 歯列, 咬合, 審美性等の回復目的のため, MTMを実施した。特に, 下顎左側臼歯部の垂直性骨欠損に対し, 自家骨移植を行い, 骨欠損の状態が1壁性であったが, 術後良好な結果が得られた。