2022 年 31 巻 2 号 p. 87-99
複数の感覚モダリティにおける心的イメージの鮮明性を測定する多感覚イメージ尺度として,従来QMI (Questionnaire upon Mental Imagery; Betts, 1909; Sheehan, 1967)が多く用いられてきたが,QMIには問題点が多く指摘されている。そうした問題点を解消するために,近年新たにPsi-Q (the Plymouth Sensory Imagery Questionnaire; Andrade, May, Deeprose, Baugh, & Ganis, 2014)が開発された。本研究では,日本語版Psi-Qを作成し,その因子的妥当性,構成概念妥当性,内的整合性,再検査信頼性を検討した。分析の結果,日本語版Psi-Qは原尺度と同様,視覚,聴覚,嗅覚,味覚,触覚,身体感覚,感情の7因子構造であることが示された。また,十分な構成概念妥当性,内的整合性,再検査信頼性も確認された。本研究で作成された日本語版Psi-Qは,従来慣習的に使用されてきたQMIに代わる多感覚イメージ尺度であると考えられる。