パーソナリティ研究
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原著
ASD傾向が高い成人の実行機能の低さに特性不安が与える影響
永井 颯
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キーワード: ASD, 実行機能, 特性不安
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2024 年 32 巻 3 号 p. 164-175

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抄録

自閉スペクトラム障害(ASD)の診断を持つ者や,ASD傾向が高い者において,実行機能の低下が見られることが多くの研究で報告されている。本研究では,特性不安をASD傾向が高い者の実行機能の低下を引き起こす要因として捉え,検証を行った。ASD傾向及び特性不安は自己記入式の質問紙で,実行機能は自己記入式の質問紙とともに,フランカー課題とウィスコンシンカード分類課題を用いて測定した。その結果,ASD傾向と実験課題で測定された実行機能の間には関連が見られなかった。一方,ASD傾向と質問紙で測定された実行機能の間には関連が見られ,その関連は特性不安により部分的に媒介されていた。このことから,ASD傾向が高い者も,行うべきことが明確である構造化された環境下では,特性不安の影響を受けずに本来有する機能を発揮できるのに対し,日常的な環境下では,特性不安の影響を受け,実行機能の基礎的能力の適切な応用が困難となる可能性が示唆された。

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© 2024 日本パーソナリティ心理学会
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