2001 年 49 巻 6 号 p. 556-564
小学校での学習は,日常生活から授業を導入し,展開することがほとんどである。理科でも同様に児童が身近な自然の事物・現象を対象として学習活動を行っている。だが,その学習を逆に日常の現実の場面で取り入れたり,再現することがなかなかできないという児童の実態があり,現代の生活体験や経験の不足していると思われる児童にとっては,「日常生活」が身近な導入材料として成り立ちにくく,また学習指導要領で求めている「見通しをもつ」という認識の形成にはつながりにくくなっている。小学校の教育過程や授業実践を紹介する。