2016 年 64 巻 3 号 p. 224-229
物理では,自然界の仕組みとその調べ方を学ぶことが目的である。観察・実験をしない自然科学の学習はあり得ない。生徒が自ら目的意識をもって探究的な実験をすること自体が,自然科学の学習として必須である。具体的な現象について,目的意識を持たせて探究的に実験をさせ,根拠のあるデータに基づく議論の過程で,科学の方法を身につけさせたい。これを繰り返す過程で,教師自身も科学の方法を学んでいく。ここでは,力学の実践例を示しながら,このこだわりを次世代の物理教員に伝えたい。