2022 年 70 巻 2 号 p. 87-92
高校生の物理学習の動機づけの向上を目的として,動機づけ理論を枠組みとする宿題を用いた介入を考案し,実践的に検討を行った。実践前後に実施した調査結果を比較したところ,宿題に対する自律性は向上し,宿題が『自分のためになっている』と回答する生徒も見られた。さらに,物理学習に対する動機づけは 9 の下位尺度が総合的に向上し,特に【効力予期】,【興味価値】,【感情的要因】,【身体的要因】,【社会的環境】は宿題および宿題を用いた活動をきっかけに実践前後で有意な影響を受けたことが明らかとなった。