物理教育
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近畿支部特集
共振鍋の改良と仕組み
中田 博保増山 隆仁
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2023 年 71 巻 1 号 p. 43-45

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抄録

平底鍋の縁を指で擦ると中に入れた水が水滴となり飛び上がる。これを共振鍋という。直径 25 cm のステンレス製ボウルの縁に養生テープを円と直交するように取り付け擦ると簡単に水滴を飛び上がらせることができるようになった。大阪科学技術センターの出前授業では中学生や小・中学校の教員に対してこの実験などを行った。また共振鍋から発せられる音の周波数と水面の周期構造の間隔との関係についても考察し鍋の固有振動が水面波を引き起こしていると考えた。超高速カメラの映像からボウルは 4 重極子的な 125 Hz の固有振動をし水面にはおよそ 3 mm 間隔の構造が見られた。計算では波長が 3.1 mm となった。

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© 2023 日本物理教育学会
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