(元)大阪市立大学 [日本]
2024 年 72 巻 1 号 p. 61-64
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電磁気学のマクスウェル理論をミクロのレベルの量子電気力学に基づいて考察する。相対論的場の量子論における真空は,カラの空間(単なる物質の容れ物)ではなく,電子・陽電子対などによって満たされている物質的実体(一種の誘電体)である。その真空の物質性を考慮するならば,真空の誘電率や透磁率,および変位電流などの物理的意義がより明らかになるだろう。この真空の中での変位電流は仮想的な概念でなく実体的な存在であり,実電流と同等で磁場を作るといえる。最後に,マクスウェル方程式と因果律について言及する。
日本物理教育学会誌
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