抄録
子どもの理科離れ・物理嫌いに歯止めがかからない。筆者らは,その問題を解決しようとこれまで研究してきたが、ふと、一体子どもがいつから理科を好きになるのか素朴な疑問を抱いた。筆者らは、理科を最初に学ぶ場所である小学校段階に理科離れの原因があるのではないかと推測した。そこで,今回米国での物理出前授業の後,子どもに出前授業や理科に対するアンケート調査を行った。そして,その回答結果を分析した結果,7〜10歳(中学年)で理科に興味を持つ子どもが多いことが分かった。さらに,理科好きな子どもほど,出前授業を受けて,理科を学習する意欲が高まることから,中学年での理科授業に重点を置くことが有効であるという結論が得られた。