物理教育学会年会物理教育研究大会予稿集
Online ISSN : 2433-0655
ISSN-L : 2433-0655
29(2012)
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日本とドイツの前期中等教育段階における物理教育 : 現行教科書の比較考察(原著講演2,大会テーマ「めざせ"物理教育のフロントランナー"」)
松井 正宏田中 賢二
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p. 58-59

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抄録
ドイツ・ザクセン邦のギムナジウム中級段階の教科物理と日本の中学校の教科理科における物理分野に焦点を当て,教科書などを手がかりにし,比較を行い、期間、広がり、詳しさにおいて、違いを見いだした。ドイツでは第6学年から5年間にわたり通年で、日本では第7学年から3年間学習されているが各学年限られた期間だけである。週授業時間数の合計はドイツの方が多い。ドイツでは、電磁気学、波動、力学、熱力学、天文学、原子物理学の分野があるが、日本では、電磁気学、力学、波動しかない。ドイツでは、内容に繰り返しと連続性があり、日本ではほとんどない。索引の密度を比較すると、ドイツは日本より大きい。実験に関しては、日本では代表的な実験を授業の中で実施するよう念頭におかれているのに対し、ドイツでは多様な実験から自主的に選び実施することができるようになっていることで違っている。
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© 2012 日本物理教育学会
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