静脈学
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原著
短期入院に対応する下肢静脈瘤手術術式――大伏在静脈高位結紮+膝部選択的ストリッピング+avulsion法――
阿部 吉伸上山 武史川島 五月田澤 希久子遠藤 將光松本 康佐々木 久雄
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2000 年 11 巻 1 号 p. 65-70

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抄録

近年,下肢静脈瘤の日帰り手術(Day surgery)あるいは,短期入院手術(Short stay surgery)が普及しつつあるが,その問題点としては,1)根治性を含めた術式の選択(結紮のみあるいはストリッピング手術など),2)麻酔法を含めた周術期疼痛対策,3)術後大腿部合併症(血腫や皮下出血斑)の対策,4)院内システムとしての取り組み方とカルテなどの工夫,5)将来生ずるであろう包括医療など費用の面,があげられる.当科ではこれらを考慮し,平成11年4月より硬膜外麻酔による2泊3日ストリッピング手術の試みを開始し,根治性とShort hospital stayに対応する術式として,大伏在静脈高位結紮+膝部選択的ストリッピング+avulsion法を施行している.本術式による短期入院手術の早期成績は良好であり,患者の満足度も高い.本稿では,本法による短期入院手術が下肢静脈瘤の標準術式として可能か否かを検討した.

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