2002 年 13 巻 1 号 p. 35-38
患者の血中止血系分子マーカーは,深部静脈血栓症(DVT),肺塞栓(PE),急性心筋梗塞,播種性血管内凝固症候群(DIC)などの血栓性疾患で有意に高値であり,特にactivated protein C(APC)-PC inhibitor(PCI)complexは,PEやDVTの診断に対する感度・特異性が最も優れていた.一方,APC-α1アンチトリプシン複合体はDICのみに高感度・高特異性を示した.PEならびにDVTの止血学的原因の検討では,ループスアンチコアグラント(LA)疑いが29%と最も多く,その他にはプロテインC欠損4%,悪性腫瘍3%,ATIII欠損2%,DIC2%,protein S欠損1%であった.
以上,DVT/PEの診断には止血系分子マーカーの測定やLAの検索が必要になると考えられた.