局所麻酔とpropofolの併用により日帰りストリッピング手術を行った1次性下肢静脈瘤1,705例2,341肢を対象とした.男女比444例/1,261例,年齢は平均57歳で,75歳以上の高齢者が101例6%を占めた.術式は大伏在静脈(GSV)ストリッピング1,963本,小伏在静脈(ssv)ストリッピング570本であり,全長抜去例が4割弱を占めていた.大小伏在静脈合併例は192肢であった.局麻中毒は1例もなく,propofolによる心室性期外収縮を2例に認めた.手術合併症は,緊急手術を要した後出血を1例,術中止血困難例を5例に認めた.創感染を8肢0.3%に認めたがいずれも外来通院で完治した.神経傷害は,GSVでは全体で97肢4.9%,ssv14肢2.5%,全長抜去例でも各々67肢9.0%,10肢4.5%と少なかった.しかし,ssvでは誤って排腹神経を切断した症例が1例あった.その他,深部静脈血栓症や肺塞栓症等の重大な合併症は見られず,高齢者に術後せん妄症状を誘発することもなかった.