静脈学
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手術・手技の工夫
下肢静脈瘤に対する血管内焼灼術後の神経障害—新しいプロトコールによる発生回避の試み—
宇藤 純一塚本 芳春
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ジャーナル オープンアクセス

2024 年 35 巻 1 号 p. 17-21

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抄録

下肢静脈瘤に対する血管内焼灼術後に生じる神経障害を回避する目的で,新しい治療プロトコール(新法)を設定し,大伏在静脈(GSV)弁不全1042症例を治療した.直径1.27 mmの細径ファイバーを波長1470 nmの半導体レーザー装置に接続し,不全GSVを焼灼した.膝上のGSVは出力7 W(LEED 50–70 J/cm)で焼灼し,膝下GSVにも逆流を認める場合は5 W(LEED 20–25 J/cm)で焼灼した.瘤は短軸エコーガイド下に内腔を穿刺しファイバーを挿入し5 W(LEED 30 J/cm)で焼灼した.シースイントロデューサーは使用せず,不全静脈はすべて16 G静脈留置針による穿刺法にてアクセスした.術後,伏在神経損傷などの重篤な神経障害の発生は認められず,新法は有用であった.

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