2008 年 71 巻 5 号 p. 338-340
新しいルミネセンス単結晶 (Al2O3: C, Mg) 素子を飛跡検出器素子として利用できる可能性を示した.粒子線照射後の素子を化学処理することなく, 共焦点顕微鏡の光学系により読み出すことで, 原子核乳剤のそれとよく似た画像を得ることができる.この素子は熱的に非常に安定で (600。C程度まで) フェーディングがなく, 繰り返し読み出しが可能である.さらに高い温度でアニールすることにより, 再利用が可能である.などの線量計素子として理想的な特徴を有している.これを用いた粒子線検出では, 1-1, 000keV/μmのエネルギー損失を有する粒子に対して応答が線形であることを確認した.