抄録
water bodyの呈色は,その水質を表わすことから重要である。呈色の要因の一つである光は水中で吸収と散乱を受け,水そのものも含めた着色物質や懸濁物質がこれらに影響する。
コンピュータグラフィックスの分野では,water body の呈色について,Premoze et al. の研究がある。そこでは,上空の日射条件,水面の波,water body 内部での光挙動を考慮して,水面の呈色が計算された。
演者ほかは,湖水の「青さ」の原因が未解明であった青森県・青池を研究対象とし,研究目的を呈色機構の物理的理解,最終目標を呈色の理論的再現と位置づけ,2016 年から現地調査や水質分析を行ってきた。当該研究は,上記の先行研究よりも単純ではあるが,観測点と水面の位置関係,入射光の太陽高度,湖水の光学的な条件などを設定している。
今回,呈色機構に対応する光強度式の確認と修正,画像解析法の改良を行ったところ,研究に進捗があったので報告する。