抄録
2014 年9 月27 日に噴火した御嶽山を対象に、噴火が陸水に与えた影響、火山地域における陸水環境の生態的・化学的な調査・研究を行っているが、地域の水循環や水収支の把握には、自然的な水の流れだけでなく人工的な移動や水利用を含めて理解することが重要である。さらに、物質収支の観点から河川流量の把握は不可欠である。このため、現地での流量観測と合わせて、公的な機関などの水位観測による流量データや水道取水量などの統計資料なども利用して、地域の水移動や水環境の把握を行っている。しかし、水位観測に基づく流量や水利用による計画取水量などの数値は現況と異なる場合もある。このため、現地調査による観測流量データと水利用施設の取水量の比較検討を行った。