順天堂医学
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症例報告
気管支喘息経過中に潰瘍性大腸炎の発症をみた1例
戸叶 嘉明上原 直樹飯田 昇清水 一夫内藤 聖二廣瀬 俊一
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1985 年 31 巻 4 号 p. 565-569

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抄録
我々は気管支喘息経過中に潰瘍性大腸炎の発症をみた1例を経験したので報告する. 症例は12歳の男性で, 2歳より気管支喘息に罹患し, 増悪と寛解をくり返していた. 昭和59年3月より突然血便出現, 大腸ファイバーや注腸造影で潰瘍性大腸炎の診断を受け, Salazosulfapyridine2g/日とPredonisolone25mg/日の投与で軽快した. 気管支喘息と潰瘍性大腸炎との合併は, 米国での報告はあるが, 本邦ではまとまった報告はない. 両者ともアレルギーが関与している点で注目すべき症例と思われる. なお, 潰瘍性大腸炎ではLeu 2aが活動期で低下する報告があるが, この症例でも, 治療前にLeu 2aの低下が認められた.
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© 1985 順天堂医学会
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