順天堂医学
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原著
HTLV-H感染の血清学的診断法の確立と日本の血友病患者を含むアジア地域でのヒトレトロウイルス感染の血清学的研究
福島 誉子小室 勝利本多 三男
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1994 年 40 巻 3 号 p. 341-351

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抄録
HTLV-IIは, 欧米等でその感染地域が明らかにされてきたウイルスだが, HIV-1感染が流行する前に経静脈麻薬濫用者の間で広がっており, HIV-I感染症の増悪因子との関連が問われている. われわれは, これまで市販の3種のHTLV-IIペプチドELISA法を用いて, 日本の血友病患者のHTLV-II感染を解析したが, この際, 極めて高率に偽陽性反応が検出されることを見い出した. この偽陽性反応物質はIgG分画にあり, HTLV-II抗原を認識しないIgGであることを確認したが, その認識抗原については不明であった. そこでわれわれは, HTLV-IIに特異的なK-15ペプチドを新たに合成し, 新しいHTLV-IIペプチドELISA法を開発した. この方法はSerodia HTLV-I (Fujirebio; Tokyo, Jpn) と組み合わせると, HTLV-IIの血清診断をより正確に行うことのできるアッセイ法であり, 実際に南ヴェトナムの供血者血清から8名, また, 南ヴェトナムの供血者血清以外のリスクグループから125名のHTLV-II感染者を検出した. この125名中の119名は経静脈濫用者であったが, この中の2名にHTLV-I感染を, また15名にHIV-1感染を認めた. 一方, 北ヴェトナムの供血者血清および供血者血清以外のリスクグループからは, HTLV-Iを含めたレトロウイルス感染は検出されなかった.
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© 1994 順天堂医学会
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