順天堂医学
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原著
Prochlorpérazineの臨床経験
広沢 道孝石崎 孝夫山口 昭平岡田 功前田 栄振竹中 奎子森 ひとえ
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1959 年 5 巻 2 号 p. 95-100

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抄録
新しいPhenothiazine誘導体であるProchlorperazineを陳旧性分裂病19例, 抑うつ状態18例, 神経症6例, 中毒性精神病1例に使用して次のごとき病像の変化をみた. 陳旧性分裂病では19例中9例 (約47%) に表情, 談話, 疎通性, 意欲, 作業能力, 感情面の調和等に改善がみられた.幻覚や妄想には著効はみられなかつたが増悪させることはなかつた. 抑うつ状態では18例中3例 (約17%) に気分, 意欲の改善をみた.しかし3例とも年余にわたり病相を繰返して来たもので, 発病初期に本剤のみによる治療を施行した症例では効果がみられなかつた. 神経症, 中毒性精神病にもみるべき効果がなかつた. 副作用としては, 分裂病の14例, 抑うつ状態の3例, 神経症, 中毒性精神病の各1例に, パルキンソニスムス, 斜頸, 捩転痙攣, 促迫状態, 瞥見痙攣・咬筋痙攣, 頭重, 不安感等が認められた.血圧, 皮膚等に異常所見は認めなかつた. なおこの臨床経驗にあたり塩野義製薬より薬剤の提供をうけたことに謝意を表する.
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© 1959 順天堂医学会
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