抄録
目的: 正常者において前後方向動体視力 (VKVA) とパターンリバーサル視覚誘発電位 (VEP) の相関に関して検討した.
対象および方法: 矯正下での静止視力 (SVA) が1.0以上の正常成人男性16名 (19-25歳) を対象として, SVA, VKVA, およびパターンリバーサルVEPの記録を行い, VEPのN75, P100, N135の頂点潜時と, SVA, VKVAのlogMAR視力換算したものとの相関を検討し, またSVAとVKVAの比とVEPの各成分について検討した.
結果: SVAとVEPの各成分の間には有意な相関は見られなかったが, VKVAではVEPのN75成分の頂点潜時と有意な相関があり, VKVAの良好なほうが, N75の頂点潜時の短くなっていた.
結論: 本研究の結果から, VKVAとVEPのN75成分の頂点潜時と有意な相関が見られ, 一次視覚野における初期視覚の差がVKVAに関連あるものと推察された.