抄録
本稿では、学習者が芸術やスポーツなどを習うときに、先生やコーチの代わりに、システムが学習者の行動や生成物を診断・評価して、適切なアドバイスを与えることを目標としたときに、支援システムが備えるべき機能について考察する。スキル学習の大きな特徴は、学習者が外界に存在する対象物とインタラクションを行うことである。この課程では、認識と行動という2つのプロセスが存在する。学習者が正しくスキル学習を行えないとき、その原因は、認識がうまくゆかない場合と、行動がうまくゆかない場合とに分けられる。したがって、支援システムもそれぞれについて支援する機能が求められる。