主催: 一般社団法人 人工知能学会
会議名: 2018年度人工知能学会全国大会(第32回)
回次: 32
開催地: 鹿児島県鹿児島市 城山ホテル鹿児島
開催日: 2018/06/05 - 2018/06/08
本発表では,政策決定における多段階による市民参加プログラムの重要性について,札幌市における環境基本計画策定事例を紹介しながら示す.札幌市では,希望者が誰でも参加できる公募による方式と,無作為抽出で選ばれた市民が参加する方式の両方からなる市民参加プログラムを行った.市民参加プログラムは計画策定の初期段階から最終段階に至る3段階でデザインされた.その市民参加プログラムでは,バックキャストシナリオワークショップを用いた.これは,理想の未来像を描くことを出発点とし,そこから現在に向かって今行うべきことを考えるという枠組みで議論するものである.本発表では,段階ごとに異なる市民参加の役割について論じた.さらに,バックキャストシナリオワークショップの利点と留意点について論じた.最後に,本アプローチの限界をふまえ,AIへの期待を述べた.