人工知能学会全国大会論文集
Online ISSN : 2758-7347
第34回 (2020)
セッションID: 1F5-OS-4-01
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プロモーション効果測定フレームワークを応用した時系列解析
*上島 邦彦登坂 泰斗谷口 耕平早矢仕 晃章大澤 幸生
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抄録

統計学や大規模データ処理の普及により、多くの企業がデジタルマーケティングの方法を利用しやすくなった。もっとも、それらの方法は、単発のキャンペーンに関する短期的な投資対効果の把握に主眼が置かれがちで、中長期的なプロモーション効果を複合的に理解するのは難しい。 そこで本研究では、偶発的な消費者トレンド及び、企業による複数のキャンペーンがもたらす影響の評価を試みた。複数の商品ブランドを対象に、複数の時系列データを組み合わせたデータセットを作成し、データ観察と時系列解析を行った。 その結果、次の3点が示唆された。まず、偶発的な消費者トレンドの発生過程は共通の枠組みで調査できる。ただし、その持続期間や影響範囲は、その後のコミュニケーションによって異なる。また、単一のキャンペーンが売上に直接の影響を与えない場合もある。複数のメディアを横断した、持続的なコミュニケーションを行うほうがよい。よって、単一のキャンペーンを過度に詳しく分析するのではなく、重要な業務指標を体系的に整理し、その連動関係を評価すべきである。

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© 2020 一般社団法人 人工知能学会
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