主催: 一般社団法人 人工知能学会
会議名: 第34回全国大会(2020)
回次: 34
開催地: Online
開催日: 2020/06/09 - 2020/06/12
本稿はTwitterを用いたWebマーケティング施策を実施する上での課題である各種のノイズ・スパム投稿を排除するフィルタの構築方法を提案する。SNSを用いた広告媒体費用は年々拡大しており,より効率的なターゲティング手法の実現が求められている。その前提として,分析を行うにあたってノイズの少ない情報源の確保は必須である。中でも,マイクロブログとも呼ばれるTwitterは口コミの分析やコンテンツマーケティングに広く用いられている。その一方で,通常のブログやWikipediaと比べ,くだけた文章や独自用語,非文等が頻繁に出現するため,通常のフィルタリングでは対応できない部分が存在する。そこで,筆者らはTwitterを用いたソーシャルリスニングとプロモーションの実施を念頭に,分析のノイズとなるツイートを分類し,タイプ別に検出するためのフィルタを構築した。また,実験により構築したスパムフィルタの精度を評価したところ,全体として約90%の精度で分析に不要なツイートを取り除くことを確認した。これにより,ソーシャルリスニングを実施する際の作業を低減させ,より質の高い分析を実施できるようになった。