COVID-19のパンデミックの下、ソーシャルメディア上では様々な正誤情報が拡散され、ユーザーの混乱を招いている。近年、Twitterのリツイートと呼ばれるメッセージ転送によって形成されるネットワークのコミュニティ構造を発見することによって、偽情報・誤報の拡散のメカニズムを探る研究が相次いで行われている。本研究では、COVID-19ワクチンに関連するリツイートネットワークを対象に、情報の流れ方向に基づくコミュニティ検出手法を従来手法と比較した。しかし、得られたコミュニティ構造は両者とも同様であった。これは、ネットワークの方向性が弱いためではなく、エッジの重みが同調し、グループ内に存在する経路に起因するものと考えられる。